マンスリーボイス 最新号

秋元 里奈さん

食卓を「うまい」から 「とびきりうまい!」に変えていく。 あたらしい持続可能な第一次産業のカタチ。  生産者のこだわりと美味しさが、そのまま直で消費者に届く。「食べチョク」を通した新しい流通のカタチを見出してきた秋元さん。起業したきっかけやサービスの仕組みなど、急成長を遂げるバイタリティーについてお話を伺いました。 ── 起業しようと思ったきっかけを教えてください。  実家が農業を営んでいたんですね。中学校の頃に廃業しているんですが、しばらく経って畑を見に行ったときに、美しかった農地が荒れているのを見てとても悲しい気持ちになりました。同時にこういう問題を抱えている日本の農家さんは多いのではないだろうか?「色鮮やかな農地や豊かな海を残し、持続可能な一次産業にできる事業を立ち上げてみたい」と考えたのが起業のきっかけです。 ── もともと農業にもゆかりがあったんですね。    実際に起業するまでのいきさつは?  当時、ディー・エヌ・エーに入社し、webサービスのディレクター、営業チームリーダー、新規事業の立ち上げを経験していました。「一つのことに集中すると、とことん」な私にとって、土日を利用した副業、社内プロジェクトとして事業を立ち上げることや、他企業への転職等よりも、起業という選択肢が一番理想的でした。はじめは起業することに対してネガティブなイメージが多かったのですが、「起業しない理由は年を重ねればどんどん増えてしまう。今やらないならずっとやらないよ」という起業している友人からのエールもあって一念発起できました。やらない理由並べるよりもできるきっかけを模索していくことのほうがきっとやりがいがあってポジティブですよね。 ── 25歳で起業されたそうですが、    大変だったことはありましたか?  起業した当初は事業自体に賛同してくれる方はいても、実績の無い中でなかなか人集めをすることに苦労しましたししばらくは一人で活動していました。それでも一つひとつ、ひとりひとりと真摯に向き合うことで、徐々にこの事業に意義を見出してくださる生産者さんをはじめスタッフが増え、歯車が回り始めたのが2017年ころです。「食べチョク」はプロの生産者から消費者に「直(チョク)」で食材が届くサービスです。登録生産者さんの顔が見える、新鮮な野菜や果物、魚、肉など従来の流通とは一線を画して消費者が選ぶことができるんです。 ── サービスのいいところを教えてください。  規模の小さい生産者にとって、いまの流通構造は、利益を上げていくのが非常に難しい仕組みです。「生産者ファースト」を基本に、作り手と買い手、お互いの声が直接届くので、「生産者のこだわり」が適正に評価される、新しい流通の仕組みです。また、市場やスーパーを介さず、生産者から〝チョク〟でお届けするため、収穫から最短24時間以内の鮮度の高い食材が届きます。また生産者と消費者が直接やりとりをすることもでき、「心のかよう」オンラインサービスになっています。市場に出回らない限定の食材が出品されているのもサービスの魅力のひとつです。 ── 日々お忙しそうですが、    休日のリフレッシュ方法は?  経営者の先輩に誘われたのがきっかけでトライアスロンを始めて、体造りのトレーニングにも励んでいますね。キツいイメージがありますが、実際自然の中で仲間と取り組むととても面白いです。最近では年に2〜3回、仲間とトライアスロンに出掛けた先で、生産者さん訪問をすることも増えています。沿道で農家さんたちが応援してくださったりすることもあります。 ── すかっと/こみっとの読者へメッセージをお願いします  福島県内でも100近い生産者さんが「食べチョク」に登録してくださっています。若手の生産者さんも多く、第一次産業に新しい風が吹いています。新型コロナなど今まで経験したことのない問題に直面した今だからこそ、できない理由を並べていただけでは衰退してしまいます。新しいチャレンジを積み重ねていくことが大切だと考えています。食べチョクを通して、食卓へ「普通のうまいが、とびきりうまい!」に変わる楽しさを届けていきたいですね。

◆[プロフィール]◆
秋元 里奈(あきもと りな)さん 株式会社ビビッドガーデン 食べチョク代表
  [プロフィール] 1991年、相模原市の農家に生まれる。 慶應義塾大学理工学部卒業後、 株式会社ディー・エヌ・エー入社。 webサービスのディレクター、営業チームリーダー、新規事業の立ち上げを経験。 25歳でビビッドガーデンを一人で創業。 農家や漁師がオンラインで直売できる「食べチョク」を立ち上げ、運営する。 農業×ITで社会課題に挑む起業家として注目を集める。 2020年9月からは情報番組『Nスタ』(TBS系列)の水曜レギュラーとしても活躍中。

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2022年12月号

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