根本 みきさん

ありのままでしなやかに。
書を通じて、人と笑顔のつながりを
広げていきたい。

  県内外問わず活動している、書家根本みきさん。コロコロと屈託のない笑顔で話す華奢な彼女ですが、数々の有名企業からの作品依頼やイベントでのパフォーマンスに書道教室など、新進気鋭の書家として多忙な日々。書の道を志したきっかけや、書家としての活動、これからのことについてお話を伺いました。
── どんなきっかけで書道を始めたんですか?

子どもの頃は、自然豊かなところでのびのびと育ちました。小学校の帰り道、グループで同じ道を帰っていく同級生に、「どこに行くの?」と訪ねたら、「書道教室に行くんだよ」と。友人と放課後一緒に過ごしたい!(笑)という単純な動機で書道教室に通うようになリました。始めてみると、「天真爛漫で負けず嫌い」な自分の本質と、書道が自分に合っていたのか、様々な大会や展覧会で賞をいただくようになり、高校を卒業して地元を離れるまで続けていました。

── 書家になるまで迷いはありましたか?

栄養士を目指して専門学校へ進学で上京したのですが、「とにかく一度東京へ行きたい!(笑)」そんな一心だけで走ってしまっていたんですね。色々迷って考えて一旦地元に戻ることにしました。アパレルや工場、飲食店などでアルバイトをして過ごしていましたが、「書道教室の先生になってみたら?」という母のアドバイスもあって、また書道を志して師範の元に通ってみることにしたんです。
再開してみると、やっぱり書道と自分はしつくりくるなぁ、と。その頃は、「自宅で書道教室でもやろうかなぁ」とぼんやり考えていました。

── これまでの書家としての活動を教えてください。

そんなときに、「書道教室の先生だけではなくて、自分の書を仕事にして、幅を広げてみたら?」と姉のアドバイスもあり、都内のセミナーに参加してみたんです。そこで出会った師匠さんから「ぜひ、書家としてがんばってみなさい」と背中を押され、2015年から都内を中心に書家として名乗らせていただくようになりました。イベントでのパフォーマンス、企業様からの書の依頼、筆文字データ販売、作品制作、コワーキングスペースでの書道教室等を活動の中心としています。書家として、書を通じて、様々な出会いがあり、幅が広がっているように感じています。

── みきさんにとって福島そして地元はどんなところですか?

やはリ福島、そして地元が好きなので、もっと交流を深めていきたいです。地元の方との出会いもたくさんあるので、色々意見交換しながら町おこしの一助になりたいです。ちなみに、私は矢吹町の「つむら家」さんの白河ラーメンがソウルフードです。さっぱリとした中にコクのある正直な味が大好きです。

── これからのことについて教えてください。

作品制作のときは、「嘘のない、正直で自然体」な書であるように心がけています。つい頑張りすぎてバランスを崩してしまわぬよう、普段の暮らしでもヨガ等で体つくリにも気をつけています。夢は自分の作品が一流ホテルのエントランスに飾られること!です。書家として活動するようになって、地元との交流も増えています。県内をめぐる「書の旅in福島」や、書道教室の開講、記念式典など様々なイベントでのパフォーマンス等を行ってきました。これからも書を通じて地元を盛リ上げていきたいですね。

◆[プロフィール]◆
根本 みき(ねもと みき)さん
書家

1990年3月8日(31歳)
福島県生まれ。
2015年に上京と同時に書家として独立。
教室や作品制作に限らず、書道と自分の強みや好みを掛け合わせ、日々新たな書の可能性を追求している。
YouTubeで書の旅や普段の活動風景を配信中。
書道は高宮暉峰氏、水墨画は千葉玄象氏に師事。雅号:華苑。
独立2年目には自身の教室を持ち、初の著書「30日で身につくペン字練習帳」を出版。
京都清水寺にて作品展示を果たし、これまでに納品した作品は300件を超える。
2019年6月には故郷である福島県にて書の旅をスタートさせ、自分の目で見て感じたことを作品に書き写し、旅のゴールには東京と福島で旅個展の開催予定。

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