関 あつしさん
思い切り違う世界に振り切ることで
漫オの深みも出てくるんじゃないかな?
今年、ソロ活動を発表した漫才コンビ「母心」。初の絵本『らっかせい鳥の生態』を発刊し、絵本やイラスト作家として踏み出したツッコミ担当の関あつしさんに、これまでのこと、相方とのこと、これからの想いをネホリハホリ、インタビュー!
── 絵本作家デビューのきっかけは?
ずっと「絵本を描きたい」と公言していて、今回、コロナ禍で時間ができたからやってみようと。ただ、いきなり出版はハードルが高いので、ツイッターにアップしてから、電子書籍で2冊作りました。そのうちに「絵本は紙がいい」という声をいただけるようになったんです。
でも、本の作り方なんて分からないし、お金もかかるしなぁ…と模索していたら、受注生産で絵本作家を応援する「いしだえほん」という出版社に出逢って、『らっかせい鳥の生態』を発刊することができました。
── モチーフの“らっかせい鳥”から
コラボ商品も生まれているとか?
らっかせい鳥は、うちの奥さんと子どもが喜多方のおくやさんの落花生を食べながら「鳥みたい」と遊んでいるのを見て誕生したんです。殻のとんがりがクチバシみたいでしょ?おくやさんにも、ちゃんと許可をもらって作品にしました。
その後にSNSつながりで鏡石の陽だまりさんが絵本を買ってくれて、おまけに「会津産落花生でお菓子を作ってみました」っていうので、「じゃ、絵本と落花生とお菓子のコラボをしよう!僕がPOPを描くよ」と。フワっととろけるメレンゲ生地に、おくやさんのピーナッツが入っている、めちゃ美味しいお菓子ですよ。
── 「母心」結成の経緯を聞かせて!
僕は26歳の時、オーディションで吉本に入り、相方の嶋川が座長の吉本弁当座の一員になりました。しばらくして吉本から「飯坂温泉を盛り上げてこい」と一座に指令が出て福島へ来ました。
相方のオカンキャラは、飯坂の小屋で「巌流島」というコントで生まれました。僕、嶋川はキライだけど(笑)オカンキャラは面白かった!「この人、僕を120%上げてくれるかも」と思って、「オカンキャラでコンビを組みたい」と口説いたのが、母心のはじまりです。
── コンビを組んでからの活動は?
結成後、母心は皆さんに受け入れてもらって、吉本の「住みます芸人」の走りになりました。吉本からは「一度東京に戻れ」と言われたんですが、僕らは福島に残ることを選んで、みちのくボンガーズを立ち上げました。ただ、吉本の看板がなくなれば企画も営業もすべて自前。大変でしたが、ローカルタレントとして、少しずつイベントやライブに呼んでもらえるようになって、ありがたかったです。
その3年後…ですね。大震災が起きたとき、「何かチャレンジしなきゃ」という思いが湧いてきた。それで、福島から浅草に通って寄席に出るようになったんですが、そのなかで嶋川とオフィスまめかなの社長が出逢ってすぐ結婚する流れになり、僕らがまめかなに移籍し…つまり、結婚=業務提携になったと(笑)。
── ソロ活動を発表したばかりですが、
今後、コンビ漫才は?
そうそう、よく「コンビは解散?」と聞かれるけど、違うんですよ。僕らが50代、60代と長く漫才を続けるために、もっと勉強しなきゃ、という話なんです。
嶋川が政治を志しているのは地元・高岡を何とかしたいという強い想いからで、僕は絵をやりたいから、コロナで活動が制限されているいまがチャンスだと思っているんです。漫才や福島での活動は、これからもずっと続けていくし、僕自身は絵描きとして、いろんな人とどんどんコラボしたい!皆さん、気軽に声をかけてくださいね!
◆[プロフィール]◆
関 あつしさん
漫才師・絵本作家
1979年8月生まれ(41歳)
茨城県日立市出身
26歳で吉本興業所属となり
その後、飯坂温泉の活性化事業で来福
相方の嶋川武秀さんとコンビ「母心」を結成。
2008年、みちのく(現ふくしま)ボンガーズ設立を経て
2012年漫才協会入会。
翌2013年より芸能事務所オフィスまめかなへ移籍
「母心」結成10周年の2018年には
福島県内の59市町村を回る御礼ライブを行っている
2021年、絵本『らっかせい鳥の生態』で作家デビュー
[母心・関あつしツイッター]
@bongarseki
ゴジてれSUN!MC
毎週日曜16:25~ 放送中
絵本『らっかせい鳥の生態』
詳しくは[関あつしの店]へ
https://sekiatsushi.base.shop/