吉田 凌さん

箱根駅伝、二度目の挑戦へ。
たすきを胸に、自分自身を超える走りで
箱根を駆け抜ける!

 平田村出身の吉田凌選手(創価大)。今年の箱根駅伝にはチームでただひとり一年生で出場、来年の箱根では、どんな成長を見せてくれるのか期待のエースです。陸上との出会い、駅伝の魅力、箱根を目前に控えた今の心境を伺いました。

── 陸上との出逢いは?

 本格的に陸上に取り組み始めたのは学法石川高校に入学してからですが、僕が通っていた平田村の小平小学校には「朝マラソン」という自主的な取り組みがありました。そこで毎朝走り始めたのが陸上の原点ですね。毎日の積み重ねでどんどん気持ちよく走れるようになっていくのが面白かったです。ひらた清風中学では野球部に所属しながら、特設の陸上部にも入っていました。自分自身の成長や努力がはっきり分かる陸上に惹かれ、学法石川高校では陸上部に入部しました。

── 高校時代のこと、今の大学生活について教えて!

 高校、大学生活は一気に陸上漬けの毎日になりました。高校三年のときに出場した全国高校駅伝では4区を走りました。学法石川は16位の結果を残すことができました。スタートから予想とは違うレース展開で自分にたすきが来ましたが、7人抜きで区間10位で走り切ることができ、自分自身納得のいく走りができました。創価大学に進学してからは、寮生活をしながら、陸上と学校生活で充実した毎日を送っています。新しくなった寮やバランスのとれた食事など整った環境の中で陸上に取り組めることは、とても大きいメリットだと思います。

── コロナ禍での学生生活で大変だったことは?

 高校生活の後半からコロナ禍での学生生活です。初めての大学生活もオンラインの授業だったり、大会が延期になってしまうことや全体練習ができずにもどかしい気持ちになることも度々ありました。それでも、次の大会があることを信じてモチベーションを上げるようにしてきました。先日の全日本大学駅伝ではゴール地点で学法石川出身の選手たちと会うことができ、近況など話しをすることができました。同じように頑張っている地元の仲間に会えるのは嬉しいですし、励みにもなりますね。

── 吉田選手にとって駅伝の魅力とは?

 箱根駅伝は子供の頃から大好きでした。特に「山の神」と呼ばれた柏原竜二選手は同じ福島県出身として憧れの存在ですね。今年は初めて、憧れだった箱根駅伝を走りました。8区を走り、なんとか粘って区間8位で走ることができました。二度目の挑戦では往路の3区を狙っています。どこも起伏があって難しいコース、ひとりで20km走り切るのは大変です。でも決して自分だけでのレースではなく、たすきをつなぐチームでの戦いなんです。仲間がいるからいつも以上の走りができることもあるし、駅伝の何よりの醍醐味だと感じています。

── これからの目標は?

 今年の春先は疲労をうまく消化できずに、不調になってしまった時期がありました。規則正しい生活、食事、睡眠を心がけて疲労を溜めないように気をつけています。不調から抜けて、今年の全日本大学駅伝では初出場でチーム5位という好成績を残せたことも自信に繋がりました。来年は大学三年になり、就職活動もはじまっていきます。これからも自分の走りをまだまだ極めたいので社会人になったら実業団で陸上を続けていきたいです。

── 読者へのメッセージをお願いします!

 学法石川に通っていたころは、近くの「ポエム・ロビー」さんで食べる大盛りの洋食が好きでした。平田村特産のハバネロアイスもまだ食べたことがないので、食べてみたいです。祖父母が農業や畜産を営んでいるので、平田村のお米を差し入れしてくれたりします。地元を離れてみると、あらためて地元の方々の応援が心強く感じます。箱根駅伝も目前となりました。今回はチームに貢献できるいい走りを目指し、区間3位が目標です。応援よろしくお願いします。



◆[プロフィール]◆

吉田 凌(よしだ りょう)さん
長距離ランナー

 
2003年生まれ。福島県平田村出身
小平小学校、ひらた清風中学校
学法石川高等学校を経て、創価大学に在学中
創価大陸上競技部駅伝部所属
1万メートル自己ベスト記録:28分41秒28
故障が少ないのが強み
ロード(ハーフマラソン)を得意とする
2022年箱根駅伝初出場

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