三遊亭 円左衛門さん

落語という文化を、
この街で皆さんと一緒に育てていきたい!

 落語家として40年以上活動し、東京から白河へ移住して新たな挑戦を始めた落語家・三遊亭円左衛門さん。落語との出会いから白河との不思議なご縁、そして今後の展望まで伺いました。

── 落語との出会いについて。

 高校時代に落語研究会に入ったのが本格的な始まりですが、実はその前、中学生の頃にはすでに落語に夢中でした。名古屋に住んでいた当時、帰り道にあった小さな本屋さんで落語の本に出会ったのがきっかけです。その中で「粗忽長屋」というネタがありまして、そのネタを読んだ途端に魂を持っていかれちゃったみたいな感じになったんです。毎日通い続けて立ち読みしてたんですが、もう立ち読みじゃ満足できなくなって、ついには買っちゃいましたよね。普通は寄席やテレビから入ると思うんですけど、僕は活字から入ったんです。そこがちょっとインテリでしょ(笑)。

── 白河に来られたきっかけと、
   実際に暮らしてみた印象は?

 実は白河とは30年以上のご縁があるんです。市民団体の皆さんにお招きいただき、新春寄席やお彼岸寄席などで長年お世話になってきました。新春と秋、年に2回白河を訪れるのが恒例になっていて、少しずつこの地域への愛着が深まっていきました。
 さらに不思議なことに、両親が購入したマンションが東京都江東区の「白河」にあったりして(笑)。もうご縁に引っ張られているような気がします。
 今年2月に移住してきましたが、東京との違いには驚きましたね。東京では車を持たず電車移動が当たり前でしたが、こちらでは生活の中心が車。先日、踏切で電車を待っていたとき、懐かしさのあまり思わず電車に手を振ってしまったくらいです(笑)。そんな環境の変化も含めて、新しい暮らしを楽しんでいます。

── 今は白河でどんな活動を?

 地域のイベントで落語や司会のお仕事をさせていただいたり、少しずつご縁を広げながら活動しています。ありがたいことに、白河の皆さんが本当に親切で、いろいろな場につないでくださるんです。東京では「落語家です」と言っても流されてしまうことがありますが、こちらでは「東京から来た落語家さん」として興味を持ってくださる、その温かさを感じています。

── これから挑戦したいことは?

 これからやってみたいことは大きく4つあります。1つ目はメディア出演。2つ目は白河で定期的な寄席を立ち上げること。3つ目は落語を教える「落語道場」のような場をつくること。そして4つ目が、芸能プロダクションです。これはもちろん、僕のマネージメントもあるんですけど、才能ある人を発掘して育てることです。ただ教えるだけではなく、「この人を世に出したい」と思えるような人材を見つけて応援していきたいですね。

── こみっと読者へメッセージ!

 落語というのは決して遠い存在ではありません。いつも人々の身近なところにあって、多くの人たちが手垢をつけながらこね上げていくものです。
 たくさんの人が触れ、楽しみ、育てていくことで文化になる。白河でもそんなふうに落語がもっと身近な存在になってくれたらうれしいです。どこかで見かけたら、ぜひ気軽に声をかけてください。
 

 
 

◆[プロフィール]◆

三遊亭 円左衛門(さんゆうてい えんざえもん)さん
落語家

 
1961年3月20日生まれ(65歳)
静岡県浜松市出身
日本大学法学部中退後、
5代目三遊亭円楽に入門し、
「円左衛門」の名を受ける。
1985年10月二つ目昇進、
1991年5月真打昇進。
2008年12月やねせん亭(谷中・根津・千駄木)、
2011年2月ふなっ子寄席(船橋)を
立ち上げる。
2026年白河市に移住し、
落語文化を広めるべく活動中。
 
 

前の記事

押田 洋平さん